2021スーパーGT 最終戦 @富士スピードウェイ

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■KONDO RACING、善戦及ばず13番手の予選結果に

 

 

今シーズンの最終決戦を迎えたSUPER GT、第8戦の舞台は静岡・富士スピードウェイ。5月に開催された第2戦以来、シーズン2度目の戦いとなる。

予選が行われた土曜日は、寒いながらも日中は日差しにも恵まれる一日だったが、KONDO RACINGにとっては厳しい予選結果を受け入れざるを得ない一日でもあった。

シーズン終盤の戦いでは、クルマ、タイヤの進化と問題点の改善がうまく進み、手応えのあるパフォーマンスを披露してきた24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-R。集大成となる最終戦でもその片鱗をしかとアピールしたいという想いを胸に、ノーウェイトとなったクルマでまずは公式練習に向かった。

 

気温9度、路面温度13度と初冬を思わせるコンディションの下、午前9時にセッションがスタート。

24号車には佐々木大樹選手が乗り込み、持ち込みのセットの確認作業を始める。GT300クラスとの混走開始から30分、上位チームが1分26秒台のタイムを刻む中、思うようにタイムを伸ばせない24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-R。

混走枠の終盤には高星明誠選手へとスイッチし、同様にフィーリングを確かめることとなったが、この時点でのチームベストタイムは1分28秒半ばに留まっていた。その後、GT300クラスの専有走行を挟んで午前10時35分から10分間のGT500クラス専有走行が始まる。再び佐々木選手がステアリングを握り、アタックシミュレーションへ。気温12度、路面温度19度まで上昇し、ややコンディションも安定する中で1分28秒023をマーク。

チームベストタイムを更新することになったが、ポジションは12番手となり、依然としてトップと差がある状態でセッションを終えることとなった。

 

 

 

 

 

 

ノックアウト予選は午後2時30分にスタート。まずはGT300クラスQ1のA、B組が行われ、GT500クラスのQ1が午後3時3分に始まった。午後3時前の気温は9度、路面温度は14度とほぼ朝のセッション開始時と変わらない。ただ、冷たい風が強く吹く中での走行となった。No.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rに乗り込んだのは、佐々木選手。低い路面温度を意識してタイヤにしっかりと熱を入れてタイミングを合わせ込んでいざアタックへ。確実にタイムを削り取り、1分27秒096と午前のセッションからおよそ1秒タイムアップを果たす走りを披露した。しかし、ポジションは13番手。残念ながらQ2進出可能な8番手には届かなかった。今シーズンのラストレースは後方スタートとなるが、決勝では予選とは異なるアプローチで粘り強く戦うことで、来シーズンへとつながるパフォーマンスを見せていきたい。

 

 

 

 

 

<近藤真彦監督のコメント>

GT500クラスのGT-Rは今回がラストランなのに、厳しい内容の一日となりました。でも、今日はみんな力を出し切った結果なんです。タイムも朝の公式練習からしっかりと1秒ほど上がっているし、正直これ以上望めない結果でした。細かな部分ではプラス材料も見つかっているし、内容ある予選だったのですが、どうして遅いんでしょうね、って感じです。結果を見ても、GT-R勢の最高位でQ2最下位の8番手なので、多少覚悟はしていたものの、本当に今回は厳しい条件だったということでしょうね。第6戦、第7戦と尻上がりに調子が上がっていた中で、最終戦にこういうことになってしまい……残念です。ただ、チームとしてはふたりのドライバーとエンジニア、そしてタイヤメーカーのスタッフともいい話し合いができていたので、今日のアタックの結果はみんなが納得するものでもありました。それに決勝では予選と違う頑張りに期待できるので、楽しみにしています。

 

 

 

 

<高星明誠選手のコメント>

富士での戦いは厳しい結果になることはわかっていました。思ってたよりもちゃんと走ったなという印象はありましたが、やれるかどうかはわからないもののやるべきクルマのセットアップもまだまだあるので、その作業をもっとやっていかなければならないと思っています。富士での戦いを予想して作ってきたタイヤというものが、ある程度は機能しているようなので、ロングランでの様子を見ながら来シーズンに向けての評価をしていけたらいいなと思っているので、決勝では頑張って走ってポイント獲得につなげていけたらといいなと思います。

 

 

 

<佐々木大樹選手のコメント>

富士はもともとGT-Rにとってちょっと厳しいところなのですが、バランスが合わせづらいこともあり、朝の公式練習の時点から苦労しました。一方でタイヤに関しては(同じ富士開催の)第2戦開催のときに比べたら(同じヨコハマタイヤの)19号車との差も縮まっているし、自分たちとしては進化を果たしているというポジティブな要素もあります。ロングランに関しては冬場にしっかりと戦えるタイヤの開発がもう少し……というところではあるのですが、それでもレースではクルマの合わせ込みでなんとか戦えるところまで来ているので、その部分でも同じくポジティブに捉えられるのかなと思っています。レースではポイントを獲得できるようにしっかりと走ることを一番に考えています。というのも、開幕戦の寒い時期にはまだちゃんと戦えていなかったので、明日はうまく合わせ込むことで大丈夫ではないかと思います。この後もう一度しっかりと確認して、決勝でいい戦いができればいいと思っています。

<村田エンジニアのコメント>

富士スピードウェイとGT-Rは(相性が)悪いですよね。もう少しうまくセッティングできれば良かったのですが、ちょっと足らなかったという感じです。とはいえ、まだ見えていない部分もあるので、難しいですね。富士(におけるクルマ作り)が独特ということもあり、本来ならばテストでもっと準備しておきたいところですね。ただ、今のGT-Rとしては合わせ込みが難しい。検討して持ち込みましたが、実際は厳しかったですね。路気温の想定もしてはいましたが、予選のコンディションがやや低温だったことも影響したかもしれません。決勝に向けては、こうあるべきという視点からやるべきことはあるのですが、抱えている問題を踏まえながらどうアプローチするかも悩みどころです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年 SUPER GT 第8戦富士 決勝レポート

 

■改善実るも、入賞にあと一歩届かず

 

開幕戦の岡山大会から7ヶ月。最終決戦の舞台となった静岡・富士スピードウェイは、初冬の冷え込みを感じる中での一戦となる一方、コース上では様々なドラマが繰り広げられ、見応えあるものとなった。13番手からスタートを切ったKONDO RACINGはシーズン集大成のコンディションで戦いに挑み、11位でチェッカー。入賞こそ果たせなかったが、来シーズンへと繋がる多くの手がかりを得る一戦となった。

 

 

 

 

 

前日よりさらに寒い朝を迎えた富士スピードウェイ。一方、すっきりとした青空が広がる中で雪化粧した霊峰富士が堂々と姿を現し、終日シーズン最後の戦いを見守った。また、日曜日には3万5千人を超えるファンが訪れる盛況ぶりだった。

決戦を前に、まず午前11時40分から始まったウォームアップ走行。ここで各車はレースに向けてのセット確認や最終調整に着手、KONDO RACINGの24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rも路気温を気にかけつつ、時間ある限り作業に取り組んだ。そして午後1時、2周のフォーメーションラップを経て66周の戦いがスタート。気温12度、路面温度23度と、前日よりも数値が上がる中、佐々木大樹選手がステアリングを握る24号車はま
ず14番手でオープニングラップを終了することになったが、タイヤのウォームアップが進むと安定したラップタイムを刻みながら順調に周回を重ねていく。一方、レースは序盤から激しいポジション争いが続き、コース上ではヒートアップした車両同士による接触が発生、8周目の段階でセーフティカーが導入される事態となった。メインストレートではGT500、GT300のクラス分けが行われ、再び隊列を整えられると12周終了をもってレースはリスタート。24号車は11番手から改めて戦いを開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

22周を過ぎると上位陣がルーティンのピットインに取り掛かるようになったが、逆に24号車はポジションアップのチャンスを伺いながら周回を続行。32周を終えてピットへ帰還した。佐々木選手からバトンを受けた高星明誠選手は、気温は14度へと上がったものの逆に14度まで下がった路面温度に苦しみながらもタイヤを温めて追い上げを開始。早々に12位からひとつポジションを上げて、レース終盤へと向かう。37周目には入賞圏内となる10位へと浮上、チェッカーを目指したが57周目、後方車両に逆転を許すこととなり、11位へ。最後の最後まで渾身の走りを続けたが、前車との差を詰めるまでには至らず。2008年からの14シーズンにわたりチームの参戦車両だったR35 GT-Rのラストレースでの入賞を狙ったが、惜しくも11位で戦いを終えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シーズン中盤以降、クルマ、タイヤのポテンシャルアップが徐々に進み、レースごとに改善を重ねてきた24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-R。ついに、第7戦もてぎにおいてフロントロウを手に入れる躍進を遂げた。しかしながら、シーズンを通して安定した速さや強さを披露するまでには至らず、厳しい戦いを強いられたことも事実だ。新たな車両での戦いとなる来シーズンに向け、トータルパッケージとしての開発に尽力し、万全の体制で2022年の戦いに挑みたい。

 

 

 

<近藤監督のコメント>

残念な結果となりました。GT-Rにとってほんと厳しいレースでした。特にタイヤが厳しかったですね。チームとしてのレース内容は決して悪くはなかったのですが、今回の予選ポジションからの追い上げはやはり難しかったということですね。今大会が現行GT-Rでのラストレースだったので、ファンの皆さんにはいいところをお見せしたかったですが……。来シーズンはまた新しいクルマで戦うことになるので、オフの間にしっかりとそのクルマに合わせ込んだタイヤを準備し、新たなシーズンを戦っていきたいと思います。

 

 

 

 

<高星明誠選手のコメント>

レース内容を振り返ると、去年に比べて思ったよりも進歩はできたと受け止めています。スティント中も想定以上に走れていたと思うのですが、ただ相対的に周りとのギャップが大きかったことも事実です。僕たちの中では改善が進んで内容的にも良くなっていますが、まだまだ足りないということです。クルマもタイヤも、来シーズンに向けてもっともっと頑張らないと思わされたレースでもありました。

 

 

 

 

 

 

 

<佐々木大樹選手のコメント>

自分のスティントでは、思ったよりもいいペースでしっかりと走ることができていました。ただ、やはり周りのペースがすごく速くて、まだまだ足りないなと言うことを実感したレースになりました。とはいえ、自分たちも冬のレースでしっかりと走り切ることができたし、内容としても、自分たちの中で目標にしていたことができていました。残念ながら順位には結びつかなかったのですが、ポジティブな要素もあったのかなと思います。とはいえ、まだまだライバルと争うには足りなかった部分もあるので、温度が低いときにでもしっかりとポテンシャルを発揮できるようなタイヤを、ヨコハマタイヤさんとともに開発していかなければいけないなというところです。さらにステップアップをしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

<村田エンジニアのコメント>

予選での問題は多少改善されたのですが、やはり根本的な問題解決までには至りませんでした。今回は、タイヤコンディションの関係から、ピットインのタイミングを引っ張ることとなりました。なので、ピット戦略というよりも、まずはタイヤをもたせたいという考えが一番でした。予選よりも路気温が若干上がったものの、レースでのラップタイムを見る限り、厳しい戦いであったことには違いありません。もともとGT-Rとしては富士で速さを見せることが難しく、そこにタイヤコンディションの問題もあって、しっかりと戦うことができなかったですね。寒い時期のレースでパフォーマンスを引き出せるようなタイヤ作りをはじめ、来シーズンに向けていろいろとやるべきことに取り組んでいきたいと思います。